私が「8」という数を愛する理由

住人

「好きな数字は何?」と聞かれたら、私はいつも「8」と答えています。今回は、そんな私による「8」という数にまつわる話。私が「8」という数字を愛する理由について書かせていただきます。

早速ですが、「8」って、まずデザイン的に良くないですか。線対称でもあり点対称。そして語感も良い。「ハチ」。「ニ」や「ゴ」に比べて愛される響きだとは思いませんか。(2と5のファンの人がいたら、ごめんなさい。)

「八」という漢字もいいですよね。筆に沿って世界が広がっていく感じ。まさに末広がり。縁起いいですね。しかし、私が「8」を愛する最大の理由は、上記のどれでもありません。

「8」のことをちゃんと好きになった理由を語るためには、高校時代の苦い経験に遡ります。ちょっとここから昔話が入りますが、ちゃんと「8」の話に戻るのでご安心を。

自分の中で「鬼アグレッシヴ期」と勝手に呼んでいる高2の秋~高3の春。生徒会の会長とか、数学の個人研究とか、陸上部のリレーのアンカーとか、溢れる好奇心と体力に任せて兎に角「やりまくり」をしていた時期がありました。

当時の日記などを振り返るに、音楽ゲームで全良フルコンボを出すみたいな、要は、ノーミス狙いの、ありていに言えば「完璧主義」をやっていたのかもしれません。完璧な人間なんていないことくらい、当時でも理解していたはずなのに。

でも、だからこそ、報酬度外視で尋常ではないスケジュールを捌けていたのだと思うし、でも、だからこそ、最終的には心身のバランスを崩してしまったのだと思います。

高3の春、生徒会長の任期が終わったあたりで「ドッッ」と疲労感・虚無感が襲ってきました。張っていた糸がプチーンと切れてしまった感覚。聞いていた音楽も、「 FLOWER 」みたいな音楽ゲームのハイテンポな楽曲から、急に倉橋ヨエコの「夜な夜な夜な」とかに変わりました。落差よ。

とまあ、実際に聴いてもらうとよく分かるんですが、音楽という視点で切り取っても精神状態の落差が結構あったことが分かります。食欲が減ったりとか、学校に行く前の「すでに帰りたい」感もエグくなったりしましたし、いわゆる燃え尽き症候群だったのかもしれません。

心身の負担を受け止めながら、完璧を自分に求めている間は、気が付かないうちに身体の底に負荷が溜まっているものなんですよね。それが、私の場合「任期」というタガが外れた瞬間に、負荷がダバーーッと身体に流れ込んできて、脳がやっと「アレ?これ身体ヤバいんじゃね?」と気付いてくれた、みたいなところがありました。

そこから数日、私は高校3年にしてようやく悟りました。「完璧を求めちゃダメだ」と。

完璧じゃなくていい。フルコンボじゃなくていい。大丈夫じゃなくてもいい。転んでもいい。

「転んじゃダメだ」の人生は、正直しんどい。実は転んでも良くて、「転んだあと、どう立ち上がるか」が大事なんだ。私が高校で学んだ最高の学びは数学でも現国でも化学でも英語でもなく、「七転び八起き」の精神でした。

ここでようやく「8」が戻ってきました。8888888888888888888888888888888888(拍手)

往年のニコニコ動画みたいな文字列で茶を濁したところで、本題に戻ります。この先、何回だって転ぶこともあるでしょう、それでも私は立ち上がりたい。「七転び」しようとも、確実に「八起き」して生きていきたい。

という訳で、この「八起き」を大事にしたいという思いこそが、私が「8」を愛する最大の理由なのでした。

ちなみに「8」の次に好きな数字は「7」です。七転びがなければ八起きはないので、転ぶことも、それはそれで大事にしていければと思います。

私が好きな「8」に込めた意味。それは「完璧を求めない宣言、「転んでも立ち上がる」という決意。あとは、こじつけですが、8って転ぶと∞(無限)になるのもなんか好きです。

でも、案外この「こじつけ」が自分の力になっているとも感じます。温泉に行った時の靴入れの数字とか、駐車場の数字とか、空いてれば積極的に「8」を狙いに行くのですが、その度に、ここに書いたことをフワッと思い出せているような気がします。

…まぁ、思い出せてなくても、好きな数字があると、なんだかんだ適当な数字を選ぶ時の意思決定が早いので、そういう意味でもオススメです。

という訳で。みなさんも、自分のラッキーナンバーに「意味」をつけてみてはいかがでしょうか。少しだけ日々の生活が豊かになったり、自分の信念を振り返るキッカケになるかもしれません。ちなみに最近、普通に蜂に刺されました。現場からは以上です。

山吹

ペンネーム。note→https://note.mu/fukujin 連絡先→yamaoide@gmail.com

プロフィール

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  1. はる

    昔8月8日生まれの彼と付き合ってました。同い年で喧嘩ばかりで、くっついたり離れたりしながら。
    最後に離れてから今年で22回目の8月8日を迎えました。
    私にとっても8は今でも特別な数字です。