革命

住人

なんとなく伸ばしていた髪の毛を切った。

2020年。衝撃的な数字の並び。ちょっぴりミレニアムな一年がやってきたので、何だか自分で自分をリニューアルしたくなって。

どれくらい切ったかというと、今までの長さの2分の1くらい。かなり冒険した。

はじめて首元にバリカンを使われた。ひんやりとした振動に緊張した。

年が開ける直前に密かに決断したので、誰にも相談していない。

きっとわたしの周りの人たちは、今日わたしがこんなに髪を切っていることなど予想だにしていないだろう。

美容室を出て、知らない人たちとすれ違う。サンドイッチ屋さんで注文する、商品を受け取る。

みんな、わたしがついさっきまで倍の長さのミディアムヘアであったことなど想像もつかないだろう。

世界でわたししか知らない、小さな革命。

新しい髪型がかわいく見えるために、窓ガラスの中のわたしがぴんと背筋を正している。

2019年はおわり。もうすぐ、はたちもおわる。

激動の一年だった。いや、激動というよりは、自己否定という底のない沼にじっくりと沈められていった、そんな一年だった。

今まで生きてきた中で、一番苦しい一年間だった。

ずっとこうして辛いのかと思った。

でも、全部過去形にする。

わたしはもう一度頑張ることができる。たとえ以前のそれとはかたちが違っているとしても。

新年と誕生日を同時に迎える節目の一月。踏みしめて生きていこうと思います。

おてあらい花子

鼻唄みたいな言葉と、呟きみたいな歌をこぼします。20歳です。

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