感情と時の流れと机の上と
それを目撃したとき、
穏やかに感情が押し寄せ、荒々しく引いていった。
そして、そのままその感情とやらを取り戻すことなく、
時だけが流れていった。
その日、帰宅後、机の上の汚さが、いつもよりひどく見えた。
Sunday,Monday,Tuesday,Wednesday,Thursday~~♪
数年ぶりに、ポストイットを買った。
そのポストイットで、その人を救えるのならばという思いだった。
ポストイットに言葉を記して渡していた時期があった。
そのうち、”語録”と呼ばれるようになった。
そのほとんどが、何かの受け売りをアレンジしたものだった。
カッコつけて言えば、オマージュというやつだ。
きっかけを思い出すことができないが、
おそらく、その人が喜べばいいやって思いが、
そのときに強くあったことは違いない。
単なる消耗品が、その人を勇気づけるのならば、
10分後には、くちゃっとなって、
1時間後には、角が破られ、
1晩経てば、しおり代わりにされ、
1週間後には、焼却炉に葬られたとしても、
10分、1時間、1晩、1週間だけでも、
消耗品は、スーパースターとなる。
その色が、黄色でなくてもね。
買ったポストイットは、もう手元にはない。
たくさんの余白(いや、余黄だな)とともに、
旅立っていった。
戻ってきたら、余白(いや、余黄だな)を少し埋めようではないか。
それは、おそらく時の流れとともに戻ってくるはずだから。
その日の机の上は、異様にきれいに見えた。
本だけがうず高く積まれていた。
Thursday,Friday,Saturday,Sunday comes again~~♪
荒々しく引いていった感情も、
別の岸辺に押し寄せることもある。
それが、たとえ一期一会だとしても。
でも、一期一会って、現在形で、
過去形や未来形では、言い表せないよね。
その日から、また机の上が散らかり始めた。
本の標高がまた高くなっていた。
Sunday,Monday,Tuesday,Wednesday,Thursday~~♪
上半期が終わった。
毎年、半年に何をしていたか振り返るのだが、
どうにも2,3月の記憶がない。
空虚で、無味乾燥な時間だったのだろう。
そのようなエリアがあるから、
記憶のある時間が映えるのかもしれない。
それは、過去形や未来形でしか、言い表せないのかも。
Thursday,Friday,Saturday,Sunday comes again~~♪
不必要と思えるものが、必要とも思える。
だから、結局はすべて必要なのだろうけど、
不必要なものであふれるのは、よくないことだから、
ときどきは、掃除をしましょうか。
そう、まずは、机の上から。
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