【008】見えない世界で、目から鱗の初体験。 「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」
目以外のなにかで ものを見たことがありますか?
「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」という催しをご存知だろうか。
ダイアログ・イン・ザ・ダークは、視覚障害者の案内により、完全に光を遮断した”純度100%の暗闇”の中で、視覚以外の様々な感覚やコミュニケーションを楽しむソーシャル・エンターテイメントです。
公式サイトより
そう説明されているこの催しは、東京・竹芝にある、ダイアログ・ミュージアム「対話の森」で開催されている。
100分間に渡って暗闇を旅していく中で、これまでの常識が覆される。
私がこの催しを知ったのは、ユニバーサルマナー検定がキッカケだった。
障害者の方について調べていた時にこの検定を見つけ、そして1級取得のためのカリキュラムの中にあったのがこの催しだったのだ。
私はこれまで、学校や会社で視覚障害者の方についての研究・業務を行った(ている)経験がある。
その中では、当事者の方とお話させていただくという貴重な経験もさせていただいた。
しかし、どれだけ当事者の方と接しても、自分はその障害を完全に理解することはできない。
そんな自分が「障害者の方のため」と思ってどんなことをしても、甚だお門違いなような気がしていた。
「見えない人の世界を、見に行きたい」という思いから、私はこの催しへの参加を決めた。
私は今回、学生時代の先輩と共に参加した。
参加者の計4人と、アテンドスタッフのタエさん。
「今日は、この暗闇の世界を旅してみたいと思います!」
目を開けても閉じても、真っ暗な世界。
まるで暗闇が見えるような感覚。
タエさんと周りの仲間に連れられて様々な場所を旅していく中で、コミュニケーションの大切さと暗闇の楽しさを知る。
「見えない世界は怖くなんかない。楽しいんです!」
途中でタエさんが仰ったこの言葉が、私の心に強く残った。
そうか。どんな状況でも、「楽しむ」ことが一番大切なのだ。
ダイアログ・イン・ザ・ダークの世界、文字では伝えられないことが多いので、ぜひ足を運んでみてください。
※本記事では「障害者」と表記しました。「障がい者」と表記すると、読み上げソフト等で「さわりがいしゃ」と読み上げられてしまう場合があるということと、「障害は社会によって生じている」という考えがあるためです。
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