【032】アイデア
住人
アイデアはふと湧いてくるものだ。
家でご飯を食べている最中に仕事のアイデアが浮かぶこともあるし、
仕事をしている最中にプライベートなアイデアが浮かぶこともある。
今の世の中はインターネットにあふれている。
世界中のマニアックな情報、特定の地域で起きた出来事など、インターネットがなければ私の元までたどり着くことなんてできないようなことが、あわよくば一瞬で手に入ってしまう。
行かなくても行った気になれる、言わなくても言った気になれる、それはまるでドラえもんのひみつ道具を使っているような不思議なことではないだろうか。
そんな不思議なことが当たり前にできる時代に、私は生きているのか。
実際、美味しいご飯を食べるために食べログのクチコミを見たり、行きたい場所がどれくらい混んでいるのかとGoogleの混雑状況を見たり、旅行計画のためにYouTubeを見たりと、インターネットがあれば個人のインスピレーションみたいなものを排除してしまう。
でも結局のところ、自分の体で、五感で直接感じなければ、「自分がどう思うか」は分からない。
そういうリアルな経験が、いちばんのアイデアにつながるのだと思う。
SNSで綺麗な海の写真を見るより、自分が直接見に行ったちょっと汚い海の方が感動するかもしれない。
YouTubeで可愛らしい・カッコいい人を見るより、自分が街中ですれ違った人の方がより目を奪われてしまうかもしれない。
インターネットで世界を知った気になってはいけない。
つまらない現実世界で、どう生き抜いていくか考えることが、きっとアイデアにつながるのだから。
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