変わらなきゃ。

住人

引っ越しすることになりました。妻が何年も前からSUUMOなどで物件を探していたのだけど、それでも我々家族3人の重い腰があがることはありませんでした。なので、今回、動き始めたのも「停滞している状況打破のためのきっかけにしたい!」ということで、内見をすることに決めたのです。それで、物件を見たら「コレは!」という好印象を持ちました。立地も良くて駅まで10数分で歩いて行けるし、スーパーマーケットにも近い。通勤も楽になります。妻の職場に至っては目と鼻の先の徒歩圏内。将来のことを考えても良い物件で、娘が進学や結婚をして家を出て行って、妻と二人暮らしになっても、こぢんまりとしたで雰囲気が◎でした。大きな病院へのアクセスも良いですし。なので、かなり好感触でしたが、内見1件目で即決するわけにはいきません。「ここにします!」とオカリナ似のご担当者さん(不動産屋)に言いたいのをグッと堪えてその日は物件をあとにしました。

ところがほかの物件を内見しようと数ヶ所に問い合わせるも諸事情で断られてばかりで……。うちには猫が《3人》いるのです。それを先方に伝えると「多頭飼いはNG」と突っぱねられる、それが立て続いたのです。ただでさえペット可の物件が少ないうえに、多頭飼いNGが多くては選択肢がかなり狭まります。かといって家を買うお金もない。もし、こちらの要求が通る賃貸物件があったとしても、かなりいろいろ譲歩しなくてはいけないでしょう。川を越えなければならないとか、田舎まで行かねばならないとか、最寄り駅まで徒歩30分以上とか。ならば、家賃も少し高め、お風呂の機能にも不便がある、駐車場が少し遠い、そんな1件目の物件でもいいのじゃないか、立地が最高だし! ということで家族で意見が一致し、内見から3日もしないうちに契約したい旨をオカリナさんに伝えました。

 それにしても《猫3人》と暮らしているって普通のことじゃないのですね。何度もNGを食らってそれを思い知りました。わたし的には娘も含めて我が子という感覚があります。それが普通。でもよくよく客観的に見れば、子ども4人は多いかなあと、ここに記してみると、やはりそうかなという肌感を覚えます。

ともあれ、人間だろうが猫だろうが家族は家族です、かけがえのないパートナーです。彼ら彼女らのためにできる限り稼ぎたいと思うようになりました。何度もここで書いている通り、わたしは精神病なので、多くは働けません。時給の良い仕事に就くことは困難で、採用されてもマルチタスクな仕事ではパンクするのが目に見えています。今働いている障がい者向けの仕事をコツコツとがんばるのが賢明だと感じています。正直数万円しか稼げないので、中川家の家計事情は厳しいです。あとはわたしのお小遣いを削るとか、お酒や外食に使っているお金を減らすとか、対策を練らねばなりません。そんな苦労をしても引っ越したかったのです。

そもそもなんで引っ越しを考えていたのかを書きますと、今住んでいる平屋がオンボロすぎました。元旦の地震ではかなり揺れて、当時家に一人だったわたしはこのまま家が潰れて孤独に死ぬのではという恐怖を感じました。以前から耐震性がマシな家に住みたいと娘が希望していたこともあります。あと彼女が高校に進学が決まったとか、今の平家に17年も住み続けているなどという理由もあって、今回のタイミングとなりました。もちろん今の平屋にも愛着はあります。娘が生まれる前から住んでいるし、高齢猫のことを考えると引っ越さない方が無難なのかもしれないです。しかし、血をまるまる入れ替えた方が生活の質が潤うと思っています。貧乏な暮らしに違いはないけれど、新しい生活を始めることを随分前から望んでいたはずなのです、我々は。

 わたしがまともな仕事で稼げないのであれば小説で食っていくという考え方もあるのかもしれません。しかし、これも何度も書いていますが、《書きたいから書く》が原動力でないと続きません。それにわたしにエンタテイメント性があるとはいくら楽観的に見ても、それはないだろうという結論に至ります。少しズレている感性なのがわたしで、それがわたしらしさなのですよ。引き続き、読者・なかがわよしの、ただ一人に向けて書きますよ。

 なので、『おどりば』でも、今まで以上に自分中心で好き勝手に書きます。それは誰かを傷つけてもいいという意味ではないです。これまでは誰かに向けて、何か苛々していたかもしれません。攻撃的だったこと、反省しています(まあ、失った信頼は取り戻せませんが)。これからは人や宇宙にやさしい文章を書きたいです。結局、自分に向けて書くのですから、やわらかくないとね。そういう意味を込めた《好き勝手》です。新しい生活がわたしを否応なしに変えるでしょう。おどりばでの文章だけではなく、小説や詩、noteの記事などの質をどう高めるか楽しみでなりません。

なかがわ よしの

生涯作家投身自殺希望。中の人はおじさん。早くおじいさんになりたい。

プロフィール

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