居場所とは、いまを肯定しあう枠。

住人

 

本記事は2/23(土)開催予定のイベント おどりばのいどばた#10『おどりばってなんですか?』に寄せて、『居場所』をテーマに綴っています。

 

僕らは、見えない”枠”を何層にも纏いながら生きている。

ここで言う”枠”というのは、関係性、とも言い換えられるだろうか。TVドラマの人物相関図みたいな。

家族。友達。職場の仲間。自分を囲う”枠”一つひとつに定義を与えて、相手がどこに当てはまるのかを無意識に考える。それぞれの”枠”は常にそのかたちを変化させていて、「あの人と一緒にいると落ち着く」「彼はどこか苦手だな」「いまの、むかつく」接するたびに受ける印象によって、相手との距離を俯瞰して調整している。

とは言え、自分に近い”枠”にいる人ほど、話しやすかったり、居心地がいいか、といえば、そういうわけでもない。それぞれの”枠”にはルールのようなものがあって、適切とされる言動が存在する。毎日帰る場所や通う場所が、自分の感情を開示しやすいとは言い切れないと思う。じゃあ、『居場所』とはなんだろうか。

 

ここで少し、昔話。

7年前。17歳の僕はもともと低い自己肯定感がメタメタになっていて、鏡を見ても映っているのが誰だかわからなくなるくらい、なんというか、落ちていた。そんな自分を心配した先輩がかけてくれた言葉を受けて、少しずつ学校以外の世界を意識し始めた頃だ。

「学校は狭い場所だから、外に出ていくといいよ」

うまく自己表現ができない環境に息苦しさを感じていながらも、寮住まいで全てが学内で完結する生活に身を置いていた僕には、外へのアクセスの仕方がわからなかった。でも、自分の気持ちを言葉にすれば、なにか変わるかもしれない。そんな想いから、twitterに本音を書き綴るようになった。

もともとツイートを見ていた友人や先輩からは余計に心配されることになったのだけど、これがきっかけで1人の女の子とつながる。お互いの発信に興味を持って、何度かリプライを交わしたあと、直接会うことに。初対面の人と2人きりで会うのなんてはじめてで、緊張しながら駅前で待ち合わせしたのを覚えている。

彼女は、同じ市内の高校に通う同い年。”外”とのつながりも多くて、僕とは趣味や関心も違っていた。正直、彼女と同じ学校に通っていたら、仲良くなっていたかはわからない。それでも、喫茶店に生まれた二人きりの”枠”はとても居心地がよくて、すぐに意気投合して、一緒になにか面白いことができたらいいね、なんて話して。それからは定期的に連絡を取り合っては、妄想を膨らませていた。ああ、こういう場がずっとほしかったんだ。

自分のことを素直に話せる相手を広い広いネットの世界に探しに行ったはずが、出会ったのはずっと狭いと思っていたこの街に暮らす同い年の女の子だった。境遇は全然ちがっていても、同じような価値観や悩みを持っている人が、意外と近くにいるんだ。それが当時の僕にとっては救いだった。

家庭や学校、職場という”枠”にしばられず、自分の言葉で自分を表現できる環境を、誰もが持つことができたらーー。「互いを肯定しあうやさしい空間づくり」が僕が生きるうえでの指針になっていった。そうしていま、自分を探しながら前に進もうとする人たちのために作っている”枠”こそが、おどりば だ。

そーしくんとちいちゃんと、僕の3人。そんなに頻繁に会うわけではないのだけど、彼らとの時間は居心地がいい。一緒に住んでいるわけではないのだけど、おどりば でともに生活する同居人のような感覚。打合せをすると、気づいたら4〜5時間が経ってる。ルールを設けたわけではなくて、お互いを肯定しあうことが自然と共有されている気がする。(この記事めっちゃ遅れてごめんなさい)。これからまたメンバーが増えていくと思うと、嬉しい。

自分自身と向き合うとは、日々の問いに真摯に向き合うこと。そして、問いに向き合うというのは、なにかしらの解を自分にも他人にも見えるかたちで表現すること。それにはとても体力が必要だし、なにより怖い。まずはやさしい場所からはじめたって、僕はいいと思うんだ。

僕らは、見えない”枠”を何層にも纏いながら生きている。なかには、どこか割り切った付き合いも、居心地の悪い集まりもある。それでも、彼女と妄想を膨らましたあの日々や、おどりば のみんなと過ごす時間があるからこそ、僕は悩みながらも前を向けている。『居場所』とは、お互いのいまを肯定しあえる人が集う”枠”のことじゃないだろうか。

ハタコシ

おどりばの大家です。深層の想いをともに捜しに。

プロフィール

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