誰がなんと言おうと、この人生の主人公はわたしなので。
「人生は夢ばかりじゃない」
そう気づいたのは、高校2年生の秋だった。
進路の選択を迫られて、ようやく気づいた。
そこまでわたしは、NYの街中でハイヒールを鳴らしている人生も、手作りの窯で天然酵母のパンを焼いている人生も、小さなアトリエで筆を振り回す人生も、全てが手に入ると思っていた。
服を着替えて、色々な顔を観客に見せる、モデルみたいに。
まあ、お分かりの通り、人生はそんなに上手くはいかない。
普通に怒られるし、フられるし、肌の水分は年々なくなるし。
夢ばかりじゃない人生に絶望して、自分の人生なのに、隅に追いやられているように感じて、自分から隠れたくなっちゃうような思いも何度もしてきた。
それでも23歳のわたしは今、目の前にまっすぐのびたランウェイを胸を張って歩いている。
足がもつれても、パンツを見せながら転んでも。
実際はそんなに人としてのキャパが大きくないから、失敗したことを悩んだり、泣いたり、怒ったり、愚痴を吐いたり、見苦しい姿を撒き散らしているけれど。
それでも、最後にはむくっと起き上がって、厚かましく笑顔でまた歩き始める。
自慢できることじゃないかもしれないけど、自慢したい。
これがわたしだ。
わたしなりの「生きる覚悟」だ。
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おどりばで文章を書き始めたのは、いわゆる「挫折」がきっかけでした。
わたしは広告デザインの制作会社で企画営業件ライターとして働いているのですが、社会人になってからというもの、自分がいいと思ったものが受け入れてもらえない状況が続きました。
(実際、今思い返すと、上司や先輩の言葉の意味がわかるのだけど)
おもしろくない、つまらない、わかりにくい。
そんな言葉に心がぽきっと折れてしまって。
赤字をたくさん入れられた文章は「わたしのもの」ではない気がして。
「誰かのため」の文章を書くのが苦痛で。
だから「書いているあなた自身がターゲット」のここで、
文章を書かせてもらうようになりました。
・・・
でもね、ここで文章を書かせてもらって、住人の皆さんと交流させていただいて。
自分の心のうちを吐き出したり、文章を褒めてもらったり、
話を聞いたり、聞いてもらったりして。
仕事ではたくさん失敗して、たまに成功して。
毎日を積み重ねていくうちに、思ったんです。
わたしがおもしろいって思ったもの、わたし自身が忘れずにいればいいんだって。
もっと図々しく、厚かましく生きようって。
それがわかったから、わたしはここにさよならを言おうって思ったんです。
すごく寂しいんだけど・・・。
おどりばって、本当にいい名前だね。
優しくて、あったかくて、本当にいい名前だね。
出会えてよかった。また、いつか。
はじめまして、9号室のゆうりと申します。卒業寂しいです。んー、でも前に進む、階段をのぼるのだから、おめでとうございます、が妥当なのかな、改めて、おめでとうございます!
「境目で揺れる」の記事が特に好きで、コメントしたかったけど語彙力無さすぎて出来なかったのです。改めて拝読して、やっぱ好きだなあって思いました。
いつかおどりばのいどばたとか、りあるいどばたでお会いできると嬉しいです!
ゆうりさん
コメントありがとうございます!
すごくすごく嬉しいです
学生時代幼児教育を専攻していたので、
ゆうりさんに勝手に親近感抱いておりました…照
寄り道して、転んで、泣いて、ひと休みして、
そういうダサい自分を、ゆうりさんみたいに
「いいね」って行ってくれる方々に出会えたから
一歩進むことができたと思っています。
この状況が落ち着いたら
絶対会いに行っちゃうと思いますので、
そのときはぜひよろしくお願いいたします!笑