現実の想像挟み揚げ〜主観ソースを添えて〜
今日の献立は、現実の想像挟み揚げです。皆様、想像のご準備はよろしいでしょうか?ここまでしてきた経験、体験、聞いた話、噂や迷信、自分が信じ切っていることなどを含めて、できるだけの想像をご用意してくださいね。
…作り方…
1.ただいまの現実をしっかりと受け止めます。
→まず肝要なのは、ご自分の現在の状態をしっかりと把握することでございます。いくらでも主観という材料を混ぜることはできますが・・・ここではひとまず置いておいて。あとで、しっかり使いますからね( ^ω^ )
例えば、今回のパートナー、ティータツさんの状況でみてみましょう。人生にはまさかがあるよ、なんてことを聞いたことがあると思いますが、まさにそのような環境にあるようでございます。自分のやりたいこと、歩きたい道、叶えたい野心を半ばに、父が”がん”の名がつかないがんの一種、[中皮腫]に罹患してしまいました。この病は、じぶんの不注意でなるものではなく、アスベストを使用し、関連とした仕事についていた人に起こるものです。静かなる時限爆弾とも呼ばれ、30–40年経って、ようやく症状が現れるものであることがわかっています。ここにかかったという事実を、しっかりと受け入れる必要が出てきますね。
また、音楽をやりたいと思っているけれども、タイミングや人脈の時が合わず、毎日30分と決めた練習時間の確保もままなっていないことや、それに付随して、今年に受ける予定となっている試験に向けての取り組みも実際少し距離が空いてしまっている、という側面もあります。それぞれの方に、それぞれの現実があると思いますが、しっかり逃げずに向き合ってくださいね。想像のパティをしっかりと包まなくてはなりませんので。
2.思い当たる想像を全て詰め込みます。
現実と向き合うことは非常に合理的で生産的な過程ですが、ここでその現実に至るまでの過去や未来について、想像していきましょう。ここで味付けのポイント!
〜過去はかつての現実、未来はそうなるとは限らない非現実!〜
このポイントは重要ですねー。また、過去にあれこれした決断について様々な後悔や選択肢の追加なども、しっかりと想像しましょう。この味付けをミスしてしまうと、じぶんはこれから本当にどういうものを作り上げたいのか、作り上げられるのかのイメージを損なってしまうポイントでもあるので、改めて注意していきましょう。
タツさんの場合にも、様々なことが思い浮かびますね。例えば、アクセントとして加えたいのは、あの時長野県に残っていたら、というものです。ここでいうあの時、というのは、おそらく就職活動のころを指すのでしょう。なぜ故郷に戻ってきたのか、今となっては様様な現実味に落ち着いていますが、その頃のことを思い出すと、もしかすると長野にいたら今はこうなっていたのではないか・・・という思い当たる節が多々あり、少し辛めの味を足しつつ、また、父のことに関しても、思い当たる予後を全て想起し、まだこの家を継ぐのは心許ないな、とかいうテイストや寛解した後の親子ゴルフコンペなど、あれやこれやと考えあぐねて闇鍋のようなごった煮感もかもしだされていますね。
また、人によってはここに信教や言付け、家訓などの非言語的概念を押し込むこともあると思いますが、この味付けに関しては人によりアレルギー反応や拒絶反応などもあるかもしれないので、注意してみてくださいね。
3.現実をもう一度下から包み込みます。
そして、あらゆるものをつめこんだ想像を、もう一度立ち返った現実で挟み込んであげます。すると、ぐらぐらと揺らついていた2つの現実と想像が、バランスを保って1つの形を整えます。改めてここで現実を挟んであげることによって、自分がこれから本当にしまくてはいけないこと、したいこと、したくないことなどが明確となって、はっきりと自分の道標が見えてくるという魔法のような現象が起こるのです、料理というものは、人生に似ていますね。
不安や思い込みをしっかりと詰め込んだあとで、この現実に立ち返ったタツさんも、では今からどのような保証を受けられるのか、父がどのようにすれば残された家族への責任をしっかりと持ち、寛解という1つの指標に向けて生きる気力を向けてくれるのか、ということについて具体的に考えるきっかけとなりました。また、この中皮腫の中では極めて状態がよく取り除く可能性があるいわば肺腺的な形をし、胸膜の一番外側にあるという奇跡的な状況をどのようにすれば不幸中の幸である、ということをじぶんを含め本人に伝える、感じることをしてもらえるか、といいうことなどについてもしっかりと向き合うことができるようになってきました。
また、ビジョンを持ちすぎて味付けが濃くなり過ぎてしまった人事時代の自分も顧みつつ、理想と現実のギャップをどのようにすれば埋められるのか、自分自身が進む、退くべきタイミングはいつなのだろうか、何に向かってこれから進んでいけばいいのか、ということについても、現実のプレスで明確になったようです。
しかし、このバランスというものは、ひょんなきっかけで崩れてしまいますので、ここで崩れないように、慎重に、油であげていきます。塗す粉の数々も多々ありますが、ここでは家族やパートナー、大切な人への思いと自分自身の気持ち、というもので固めてあげることにします。満遍なく、しっかりとまぶし、揚げ時間は竹串でさして中身がずれたりついてこなかったりすれば、一通り完成です。
今回は、そこに主観のソースを飾りで添えたいと思います。主観を見失うと、自分が行っていることが何なのか、わからなくなってしまいます。自分の人生は自分のためにあるという一つの前提を忘れないよう、今回は料理名にしっかりと入れさせていただきましたが、客観のソースは必ずともに添えてください。主観のソースは癖が強いですので、中和することが必要な場合もあります。しかし、この癖のスパイスをとってしまうと、1つの料理として物足りなくなってしまいます。時には客観ソースメインで楽しむこともいいでしょう。加減の調整には終始気を配ってみてくださいね。
…さて、いかがでしたでしょうか。
朝昼晩だけでなく、ブランチやおやつなどにも最適な今回の料理、それぞれの時間帯で味付けや分量が多少異なってくると思います。その折にそれぞれ合った楽しみ方で、素敵なプランニングで楽しんでみてくださいね。突飛なことや確定しそうなことを考えても、起きていることは、現実で以外その他でもないのです。不安や焦りは必ず起こる事象であると思いますが、その時に必ず強くあるということよりも、1つ1つの要素や小さなメッセージ、希望のかけら、できることを拾い上げて、そのアクを掬い上げていくことを心がけましょう。それだけで、きめ細やかなコクと優しい味が広がり、より美味しい仕上がりになること、間違いなし!ですよ( ´∀`)くれぐれも、沸騰や調理方法のミス、器具の取扱には注意しましょう。思いがけない事故に繋がることもございます。
このレシピを作る皆様の時間と健康が、輝き、より素敵なものでありますよう、ご祈念いたしております。
2021.03.10. 10号室 t tatsu
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