たいせつ

住人

受験期も迫り、最近は志願理由書などを書くにあたって自分を見つめ直す機会が多くなった。その中では、いかに自分をアピールできるかも重要な点であると学校の先生が言っていた。しかし、いざ自分の長所を見つけるとなると大変だった。私の場合、物事をマイナスに考えてしまう癖があるのでこういう時にもそれが発動されて、私は何か特化しているものもなければ何かに直向きに努力している訳でもなく、いいところなどひとつもないと思っていた。しかし、最近はその考えが少しずつ変わり始めている。

今まで人と関わる時、他人にとっての自分は”そこにいてもいなくても同じようなもの”だという前提で関係を築いていたところがあるから、どの人に対しても適度な距離を保ち、波風を立てずに周りの空気に馴染んでやり過ごしている部分があった。というか、それが正解だと思っていた。でもそのおかげで私には悩みを話せる人もいなければ必要としてくれる人もいないままだった。けれど最近、ある友人と関わる中で、この人になら色んなことを話してもいいかなという気持ちになることが増えた。その人はよくハグをしてくれるのだけど私はそれが大好きで、その人にハグしてもらうためにつらい学校にも通っている節があるくらいだ。嬉しいことがあったときに、自然にその人の顔が頭に浮かんでいっぱい話したくなるようなことも多くなった。いろんな出来事を伝えたいと思える人に出会ったのは私にとってすごく幸せなことなのだと思う。

私は何か人に誇れるようなものも、秀でるものもないけれど、自分が大切にしたいと思った人はちゃんと大切にできる。これからもそうでありたい。

はち

音楽と本とねむることがすきです

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