【026】ものさしは正確か
「最近の若者は」
そんな枕詞で若者を語りたがる年長者はどこにでもいる。
というかその対象であるはずの若者ですら、自分よりも下の年代に対して「最近の学生は」または「イマドキの高校生は」などというように、面白半分で「最近の○○は」という言葉を使うような気がする。
自分が生きてきた時代と、そうでない時代を比べることに何の利点があるのか分からない。別に意味なんてないんだろうとも思う。
ただ、そうしたことを言ってくる人が煙たがられる気持ちもなんとなくは分かる。
一方で私は、昔と今を比べられること自体にそこまで嫌悪感を抱かない。
先人の知恵に学べる部分もわずかながらあるような気がする。
ところで私は、昔と今を比べる一つの指標として、生活定点(https://seikatsusoken.jp/teiten/)というサイトを見ることがある。「イマドキ」とは何なのかについて考えながら、時折探ったりしている。
例えば「友人は多ければ多いほどよいと思う」と答えた人の割合は約25年前に比べて40%以上減少しており、2022年現在で15%ほどらしい。(出典:博報堂生活総合研究所「生活定点」調査)
これは何となく自分の肌感覚とも合っている気がしていて、多くの人とかかわるよりも少数の人と仲を深める…みたいな傾向があるように思う。
あわせて、友人の数よりもフォロワーの数というような人も増えているのかもな…と思った。
細かい数字の話をしすぎてもつまらなくなってしまうので割愛するが、要は自分の肌感覚のチューニングを何らかの方法で行わなければならないのだなと感じている。
多様性が叫ばれる時代、色んなものさしで世の中と向き合わなければいけないのかもしれない。
いや、もしかするとものさしなんてものはもう通用しないのか。
私のものさしは正確か、それとも世の中のものさしが失われつつあるのか。
きっと世の中を1つの基準で表すことなんて。
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