友だちいますか。

住人

「友だちいますか?」という質問をされたとする。「失礼だな!」って噛みついてみたり、「もちろんいるよ!」って笑顔で即答できれば◎。しかし、ちょっとでも返事に間を空けてしまうと、よくない気持ちがその隙間から入り込んでしまう。「自分が友だちと思っているアイツ自身は、わたしをなんとも思ってないかも」だなんて考え始めてしまったりして。そうなると「友だちの定義って?!」とか悩み始めて、ズボッと泥沼に足を取られることに。

恥ずかしながらわたしがそんな人間で極端だが、誰ひとり友だちじゃない気がしてきてしまった。名前を出して恐縮だが、このおどりばで3回以上会っている人はsaramiさんだけで、彼とは友だちと言わせてもらいたいのだが、それはわたしの一方的な感覚なので、もしかしたら「まだ知り合いでもないですヨ!」と言われるのかも。友だちでこれだから、《親友》となるともっとムズい。高校時代からの親友だと思っていたアイツは、20年以上前に沖縄に移住してしまって、距離がそうさせたのか、時間がそうさせたのか、アイツから連絡はほぼない。だから、一方的にSNSで近況をチェックしてるなんて片思いだなあ、笑い。

 友だち何人いるのかなって数えてみるのは虚しくなるだけだからしない。親友なんてもってのほかで、身震いしちゃうから、確認なんてしないよ。言えるのはFacebookやTwitterやInstagramのフォロワーの数だけ友だちってことはない。むしろ知り合いがほとんど。わたしは50歳目前だから、フォロワーの数とか気にしないのだけど、「フォロワーが減った! 増えた!」とかで一喜一憂するのはやめなよ。体重計に毎日乗っていた頃のわたしみたいに数字に振り回されるから、即刻やめるんだ! だなんて大きなお世話ですね。わたしが若かった時代にSNSがあったら、フォロワー数に踊らされていたよなあ、そうだよなあ。

 話が脱線し始めたので、本格的に行き先を一時的に変えてみる。「男女の友情って成り立つと思いますか!」ってあえて《!》で疑問形にしてみる。「成り立つわけないじゃん」っと鼻息荒くするわたしです。現在は性欲が減退したとは言うものの、下心はあるよね~。男なんてソレのことしか考えてないですからね。だから「あり得ません」と断言。それと最近stand.fmにハマっていて女性の配信者ばかりを聴き漁っている《声フェチ》。家族がいる時は聴かないから、後ろめたさあるんだね。だから「男女の友情は成立する!」なんてやっぱり言えない結論で。まさか自分がそんな輩だとは思っていなかったので残念。書いて判明することも、いやはや、あるものですね。

 いい加減話を戻すと見せかけて、また別の話題を。この頃、物騒な事件多いじゃないですか。ホント、嫌気が差すほどだけど、犯行に及んだあの人たちは、戦争やコロナや諸々のニュースに連日ヤラレてしまったんだと思う。新聞やテレビや、ネット記事さえ見ない人たちの犯行だったとしても、だからこそ、この行き詰まった閉塞感に敏感になってしまって、ストレスや闇を溜め込んでいったんじゃないか。精神障がい者のわたしは、モロにその影響を受けて心の衛生は良くないわけで、絶好の職場でも働き続けられなかったのは、そんな終末観のせいだったなって思うわけ。愚痴や弱音を職場の人に吐けていたら、今でも仕事続けていられたかもしれない。犯罪者たちにもコミュニケーションが不足していたのではと思わずにはいられない。それこそ友だちがちゃんといて、「不安なんだよね~」とか「最近、ムカつくことばっかでさー」なんて吐き出せていたら、あんな惨劇は起こさなかったのではって気持ちになる。

 「友だち大事よね」って話に戻ります。

 だから友だち作ろうって思う。作らなくても今いる友だちを大切にしようって感じる。大人になると友だちできないけど、くだらないこと言い合える友だち作りに、もうちと一生懸命になった方がいい、みんな。気合いが大事。そんなふうにまずは《気持ち》を確かにする。なんだけど、友だち作りって《技術》だからなあ。ということは《身体》も大切だから心身ともに健康が大事ということ? その3つをクリアしてこそ、《友だち作りがんばりましょう》っていうのが理想だけど、そうはうまくいかない。わたしは気合いはあるけれど、人見知りしちゃっていけない、《技》が足りない。だけどさぁ、人間なんて完璧じゃないし、そもそも論で《心・技・体》を極めるのは修行僧とか聖人とかじゃないですか。普通の人間には到達できないのです。だったら足りない部分はほかの人たちに任せてしまえばいい。精神病のわたしは気合いという意味での《心》に気持ちを注入するから、《技》と《体》の方はあなたたちに任せるよ~。それが助け合い。いがみあったりしないで、仲良く生きたい、つまり戦争反対!

なかがわ よしの

生涯作家投身自殺希望。中の人はおじさん。早くおじいさんになりたい。

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