【027】生きてる世界が違うのだから
住人
世の中には2種類の人間しかいない。俺か俺以外か。
有名なこの言葉、意外に真理なんじゃないかと感じる。
最近、若者の迷惑動画が世間をよく賑わせている。
SNSで気軽に自分のことを発信できる時代の弊害で、1つの投稿が会社の株価に影響を及ぼしてしまうほどになった。
私は正直、恐ろしい時代が来たなと思った。
これはつまり、一般人が企業の株価を左右させることが間接的に可能なんじゃないかと。
でっちあげでもいいから迷惑動画を投稿し、ちょっと有名なインフルエンサーが拡散すれば、たちまちそれはネットニュースになる。
場合によっては、企業側が声明を出すレベルになることだってあるだろう。
そうすれば株価を操作しているのと何ら変わらないのではないか。
なんだか、インターネットと現実世界の境界線が曖昧になっている気がする。
専門家やジャーナリストの発言に対し、一般人がインターネット上で批判するのはもはや当たり前の光景だ。
与論は常に私刑である。私刑は常に娯楽である。
芥川龍之介
与論(世論)とは、個人の考えの集合体のこと。
世の中を動かす力を持っているが、それが良い方向に作用するか悪い方向に作用するかは分からない。
現実世界の鬱憤を、インターネットの世界で晴らそうとしていないか。
現実世界では太刀打ちできない人を、インターネットの世界でリンチしようとしていないか。
2つの世界が交わる黄昏時を、私はどうやって生きていく?
きっと、生きてる世界が違うのだから、
私は私の世界を、生きていく。
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