「愛」について。

住人





私はこたえを知らない。
あるのかどうかもわからない。



私はこれについて恐らく、
言及したことがないし、
そもそもこの言葉自体、
じぶんが口に出すのはなんだか
違和感、なにかもやもやするような、
というかたぶん、気恥ずかしいだけだけど。



だから友達とかとこれについて
話をしたことがないと思う。
家族とは特にない自信がある。
そう、ひとは見かけによらず
また、イメージにもよらないのだ。




ただ、私は、
心から信じてしまっている。
どうしようもなく。

そう
他でもなく、その『愛』をだ。



この世界は愛で溢れている。


わかってる。
すごく恥ずかしいことを言っている気がする。
いつもだったら絶対言わない。
なに言ってんだこいつやばいと思われてる気がする。
誰かに笑われる気がする。

でも決めたんだ
今日は言う。
全部言う言ってやるんだ。




この世界は愛で溢れている。

そこかしこに、愛が存在していて
みんなそれに包まれて、挟まれて、生きている。

友達が好きなのも愛。
家族が好きなのももちろん愛。
飼い犬や、野良猫をかわいいと思うのも愛だし
前を歩いている人の落とし物を拾うのも愛だと思う。


私たちは愛から逃げられない。
どんなに悪いことをしても
だれかが血も涙もないやつだと言っても
自分には無関係なものだ。と、思っても。

愛はある。
私たちは愛を持っている。
常に。絶対に。必ず。


そのことが時に、
とても憎らしくなって
自分の身から引きはがしたいと思っても、
それはできない。

私たちは心を持っているから

心と体は、離れているようで、離れることはできない。



だから愛はめんどくさい。
自分で好きに操ることができないし、
無視することも難しい。
自分の中のもののはずなのに。
なんともいけ好かないやつだ。


そしてそれが、
他の何にも代えられないような、
他のものと比べられないような
あたたかくて、尊いものであることも、
みんな知っている。






どうしてこんなに
こんなにも愛で溢れているのに、
みんな愛を、こんなにたくさん持っているのに

どうして世界から争いはなくならないんだろう
って思う。

同じ人間なのに、
どうして戦って、勝って喜んで
負けて泣くんだろう。
いや、勝っても負けても
きっと泣いている人がいるんだろうな。



私は愛を信じている。

だから、ちゃんと話せば、
ちゃんと知れば必ず分かり合えると思っている。

どんなに違う考え方を持っていたって、
どんなに文化や歴史が違くたって、
同じ人間で、こころを持った生き物なのに
分かり合えないはずがない。

一見、というか多分ほとんどの人はこう思うだろう
「そんなのはきれいごとだ。」と。
確かにそう思う。
これは本当に理想の話で、私が達成できたわけでももちろんない。


だけど、
私たちは同じ地球の上に生きている。
それってすごいことだ。
だいたい、一人一人が生まれてきたこと自体、
ひとりひとりぜんぶが奇跡なのに、
それが何回も、何万回も、何億回も
数えきれないくらい繰り返されて、
その上にいま私たちは生きている。
自分がいま、ただほんとに存在しているだけで
手をにぎればその感覚があって、見わたせばそこにあるものが見えて
歩きたい、と思うと足が一歩前に出る、
これがどれだけすごいことなのか、と思うのに

私たちはその奇跡をつかって、戦っているのだ。



もっと愛で溢れたらいいのに。

この世界はもっと愛で溢れたらいいのに。

みんななにを我慢してるんだ
我慢なんてしなくていい
好きって言えばいいのに
この国のごはんおいしいって
私はこの国に行きたい、ここで働きたい
こういうのが自分の国にもできたらいいのにって

そんなことが言えない世界なんて嫌だ。
せっかく好きになったのに
好きって言えないなんて嫌だ。
せっかく出会えたのに、せっかく生まれてきたのに、




だれかを愛したいなら、自分を愛さないとできない
だれかを大切にしたいなら、自分を大切にしないとできない

だれかが言っていた言葉だ。
初めて聞いたとき、「そんなわけない」と思った。
自分と大切な人は関係ない。そう思った。


だってその時、わたしは自分をこれっぽっちも愛していなかった。
むしろ心底嫌いだったし、いなくなってしまえと毎日思っていた。
だけど大好きな人はたっくさんいたし、
みんなみんな大切だった。
だからみんなと自分は違う、関係ないと思っていた。


それからきっと何年も、
そのことについて考えていた。
そんなわけない。でもどういうことなんだ?
なんで自分を好きにならないといけないのか、

そして最近、やっと感じられるようになってきた。
まだわかってはいない、少しその考えに触れられるようになったくらいだけど、


その大切な人に、出会ってくれたのは
その大切な人を、大切に思ってくれているのは
その大切な人を、愛そうと決めてくれたのは、
自分なんだってこと。


正直自分に対して、~してくれたというのはまだ
なんだか気持ち悪いし好きじゃない。
だけど、過去の自分に対して、
その選択をしてくれてありがとうと思えるようになった。

自分が少し変わった気がした。



そして世界を愛すなら、
世界の人たちをみんな愛すなら
自分を愛せるようになることはきっと必要なんだと思った。
自分の持っている小さな愛が、
たくさんたくさんたくさんのひとに伝わって、
少しずつ広がって、
みんながみんなを好きになったらいいなと思う。
そんな力が自分にあると思っているわけじゃないけれど、私はやっぱり愛を心底信じてしまっているんだと思う。

だからみんなが自分を愛して、
みんなを愛して、
それが広がって、世界が愛で溢れて、
戦争も、国どうしの嫌いも、
吹き飛ばしてしまえたらいいな。


あまりにも現実的な話じゃないのかな
ばかばかしいと思ったらそれまでかもしれない。


だけどやっぱり私は『愛』を信じたい。
みんなにも信じてほしい。
題名では恥ずかしくてかっこを二重にできなかったけど、
大事だからやっぱり愛は『愛』だ。
愛が信じられなくて、いらないと思っても
私が愛すから、自分を愛してほしい。
あなたが愛せなかったあなたを、きっと私は愛せるから、
嫌いなんて言わないでほしい。


すこしでも届いたらいいな。
こんな拙すぎる文章では伝わらないかもしれないけれど、
少しずつ、伝えられたらいいなと思う。










たぶん過去いちで読みにくい文章だったように思うけど、
読んでくれてありがとうございました。


ちい

人と話すのが好きです!その人のことを考えるのはもっと好きです。じぶんの”好き”になりたい、と思っています。

プロフィール

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  1. しえさんしえさん

    ちいさんのまっすぐな『愛』についての言葉受け止めました。
    でも、それがうまく言語化できなくて、
    なんてコメントしたらいいんだろう…と迷いながら書いています。

    『愛』というものを知覚できたのは、
    ここ数年の間のできごとでした。
    私を大切だと言ってくれる人ができて、
    その人にこれでもかとたくさんの愛を注いでもらって、
    私もその人を大切に思うようになって
    「ああ、愛ってこういうことなのかも」と感じました。
    たまによくわからなくなるけど、
    『愛』を信じたいと思います。

  2. harucabbage

    あるある、愛はもうそこかしこにある!
    でも、愛と憎しみは隣り合わせでもあると思うし、人間も自然の一部だから、どうしても戦っちゃうのよね。
    人間の心はそれを超えられるのか、試されてるらしい。
    すべてを愛することができたら、もう最高だな!と思う\( ˆoˆ )/♡