ホーム&アウェー アウェー編
ホームで上っ面だけ眺めているアウェーで吹き荒れる風は、ホームより断然厳しく、冷たかった。
しかし、あたたかさもあった。
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遠いアウェーの地でのプレマッチは、成果に乏しく、課題ばかりを感じるものだった。
前線の質、中盤の動き、最終ラインの安定感、どれも足りない、足りない、足りない。
前線の質は、今後、成長曲線を描くかのごとく、加速度的に向上していくものと思っている。
しかし、それは中盤の動きに左右される。
中盤がいかに動いて動いて動くのか。
そして、前線へ効果的なパスを供給できるのか。
アシストやフォローまでできるのか。
この動き次第で、前線の質がコントロールされる。
最重要課題は、最終ラインの安定感の不足。
質、量ともにまだまだあげられる。
ここがドッシリと構えられれば、中盤へエンジェルパスを放つことができる。
前線へカウンターパスも蹴り出せる。そして、観衆をあっと言わせることができる。
観衆は正直だ。
できていて当たり前。
できていないと吊し上げ。
皆無か地獄かの2択である。
観衆が多ければ多いほど、地獄が選ばれる確率が高くなる。
皆無か地獄かの2択を、天国か皆無か地獄かの3択にできないのだろうか。
できる余地はある。
“あたたかさ”だ。
やさしさとも言える。
このあたたかさが、悪い方向に向かっているのだとしたら、もったいない。
あたたかさを、好転の起爆剤にできるのなら、天国という結果を得ることができるのかもしれない。
厳しい闘いになるが、闘わずして得られるものはない。
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ホームで上っ面だけ眺めているアウェーで吹き荒れる風を黙らせる太陽になるべく、準備をしなければならない。
アウェーへの出立まで残りわずかである。
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