自分自身と結婚する。

住人

友人の言葉を借りれば、「本当の自分と結婚する」。今回はそのことについて考える。

彼が言うにそれは「自分と一致する」こと。具体的には「自分のやりたいことを恥ずかしがらず、勇気を出してやる」、「自分を絶対に見捨てない覚悟を持つ」ことらしい。わたしはその話を聞いて「むむむ」と唸ったわけだが、その域を出なかった。「自分はやりたいことをしてるしな」と自信があったからである。

しかし、そう考えてから2週間くらいして不意に思ったんだ。以前なら「新人文学賞を獲って有名になる!」という目標があったけれど、この1、2年は単に「楽しいから」という理由だけで書いてないかと。それはそれで良い、自分を否定はしない。だがしかし、一体どこへ向かっているのかがわからない。いつの間にか海で迷子になっていた。今ならまだ間に合うはずだと信じて今回書いていく中で方角を見定めたい。

まず思うことは、書いた文章や描いたイラストで収入を得たいってこと。市販のノートに手書きするのが最近のブームであり、今やわたしの初期設定だ。一冊完成させるのに、1日1時間書いて1ヶ月ほどかかる。それを2000~3000円で売っている(実際に何冊か売れた)。時給に換算すると60円ほど。え? 今、計算してみて驚いた。これは「楽しいから」だけで片付けられる問題ではないじゃないか。「じゃあいくらなら満足いくの?!」という問いを自分にぶつける。兼業で主夫をしている都合上、1日1時間が限界。ということは単純に計算して、30000円(時給1000円)でノートを売らねば採算が合わないということになる。これはなかなかにハードルが高い。アーティストになるしかない。つまり、なかがわよしの自身が芸術作品にならねばということである。救われるのは、絶対無理な話じゃないとわたしが思えたこと。コツコツ書いていれば届く範疇?! しかし、頑張り方を間違えてはいけない。

ここでまた考える。どういうやり方をすればいいのか。①マーケティングを学ぶ、②商売上手な人を巻き込む……、そんな案が思い浮かぶ。しかし、マーケティングを習うのはどこか計算高くて嫌だなあ。わたしはお金を稼ぐのが下手だ。その不器用さは不便だけれど、なくしたくない人間味。誰かに力を借りるというのは良いアイデアかもしれないが今のところ、そんな都合の良いことなどない。人との繋がりを拒んできたもんな。人脈って大事なんだなと今さら痛感はしているんだけれども、人脈作りって媚びを売っているようで嫌なんだよ。そんなこと言ってたら、何もできないっていうのが真っ当な意見かもしれない。自然に人がついてきて、嫌味じゃない程度にマーケティングできたらいいのか?! う~ん、絶望的にお金を儲けることが悪いことだと思い込んでいる自分がいるんですよ。そのマインドを消し去らねば自然体で稼ぐことなんて夢のまた夢。

冒頭の「本当の自分と結婚する」ことに話を戻して。本当にわたしのしたいこと(現時点での)は「手書きのノート(一点物)を楽しく書き、そして描き、それを売って小遣いを稼ぎたい」ということになる。わたしの1ヶ月のお小遣いは26000円。その分をノートで収入を得て、小遣いをもらわない毎月になれば家計にもやさしい。理想的だ。そのために私は芸術家にならねばならない。恥ずかしい宣言だが「芸術家になる!」と大声でまわって歩くのが「自分自身と結婚する」ことだ。

で、芸術家であるそれ以前に、善良な人にならないとな~。どんなに才能があろうが人格が破綻していたら信用されない。ん? わたしは善良な人ではあるなあ。じゃあ、やっぱり単純に芸術家になればいいんだ。どうしたら芸術家になれるか。何か肩書きが必要かも。それこそ「○○文学新人賞受賞作家」みたいな。それは大きい。目標にするのは間違っていないだろう。とはいえ、モチベーションになるかと言うとそうでもない。まだ長い小説を書く気力は戻ってこない。余談だが、先日、村上春樹さんの新著「夏帆」を読了した。こんなふうに枯れたいと感じた。書き続ければそんなふうに朽ちていくことができるかもしれない。

でも、それは少し遠い目標で、夢見がちなことかもね。モチベーションを保つにはその前段のスモールステップがいくつか必要だな。noteで毎日投稿を継続する(先日連続1000日投稿をクリア!)とか、渋っているTシャツ作家として動き出す勇気を出す?そもそもどうやって芸術家になる覚悟をすれば良い? もっと突き詰めれば、覚悟って何さって話だけれど。芸術家ってどういう人なのかもわからない。魅力的で、エネルギーに満ちていて、斬新なアイデアをいくつも持っていて、行動力があって、人格者で、笑顔で、一緒にいると楽しい気分にさせてくれて、変人で、当然作品にも力があって。そんな人が芸術家?どうすればなれるのか。今回は答えが出なかった。次回に持ち越す課題とする~。

なかがわ よしの

生涯作家投身自殺希望。中の人はおじさん。早くおじいさんになりたい。

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