ひとり旅した
住人
数年前、ひとりで西日本を旅した。
この頃の僕は人間関係に疲れていたと思う。主に仕事のせいで。
人間関係なんてなければ、苦しむことは減るんじゃないのか、なんてことをぐるぐると考えていた。とりあえず人間関係から解放されたかった。
旅の始まり。1日目、2日目は最高だった。誰のことも気にせず、自由きままに過ごすことができる。食べたいものを食べて、見たい所を見れる。何にも縛られることのない時間で、自分のためだけに使うことができる喜びを噛みしめていた。ただ、3日ぐらい経ってからだろうか。ふと寂しい気持ちが押し寄せてきた。誰かと話したい。いてもたってもいられず、友達に電話した。人間関係なんてなくなった方が良いんじゃないか。そんなことを思っていたのに、いつの間にか人との繋がりを求めていた。この時、ひとりきりじゃ生きていけない、そのことを強く感じた。
それからの旅では、色んな人に出会った。
神社に近くで立ち話したおばあちゃん。
どこかの駅近にある食堂のおじちゃん。
中洲の屋台で一緒にお酒を飲んだ社長。
外人ばかりのホステルでたまたま出会った日本人のあんちゃん。
どの出会いも良い思い出になっている。
これから、人との繋がりで傷つくこともたくさんあるだろう。
そうなんだとしても、人との繋がりは切っても切れないすごく大事なものだ。
そのことを、このひとり旅を通して改めて感じることができた。
1つ1つの出会いを大事にして、これからも歩んでいきたい。
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