住人

ずっと、もうずっと。
同じ夢を見返してしまう。

春先の3月、学生の頃の僕。
卒業研究か、テストだかレポートを、忘れていて、卒業できないって夢。

起きてから数分は、混乱するんだ。心臓がバクバクして、汗をかいて目が覚める。パニックになる。自分はやるべきことを忘れて、寝てしまってたんじゃ、、、焦りや苛立ちから、ひどい時には、無意識に叫んでしまう。

起きてから、しばらくすると気づく。自分は学生ではない。いまはもう社会人なのだ。留年せず、高専を5年間で卒業した。やり残した卒業研究も、レポートも、全くない。僕は社会人だ。社会人なんだ。

あの夢は、いつになったら、見なくなるんだろう。20歳からの社会人生活は、この春で9年目を迎える。それなのに僕は、同じ夢を見てしまう。

高専での5年間を振り返ると、最後の方は、あっという間だった。卒業式に出席したが、卒業した実感が全く湧かなかった。サッと終わってしまった。いや、終わったというか、なんというか、終わってすらいない、過ぎ去っていった という表現の方が、自分の感覚と近い。

心の中のわたなべA
 「えっ 卒業式いまここ通り過ぎなかった?」
心の中のわたなべB
 「んー、、、? そんな気もするなぁ」

そんな感覚だったんだ(伝われ)

夢は自分へのメッセージと言われることがある。あの夢の意味を自分なりに考えると、なにかやり残しとか、やり切れていないことがあったり、「何か」から「卒業」できていない、そういう意味があるように感じられる。

僕は、嫌なことから逃げようとしたり、立ち向かうには時間をかけてしまいがちだ。判断も遅い。ものすごく物事を考えてしまう。自分が弱いことを自覚している。自分のことがとっても嫌だ。そういう「弱くて嫌な自分」を、10代の頃から「卒業」できていない、そんな風に考えてしまう。

でも、振り返ってみれば、
逃げてばかりではないはずなんだ。
進学も、就職も、仕事も。

仕事を例にとって振り返ってみる。入社前に、自分が望んでいた部署が無くなったり。入社後も、全く思い描いていなかった部署へ行くことになったり。そんなことはありながらも、いまの仕事に対し自分なりに日々意味付けして、取り組んできた。仕事も人間関係も辛い。そもそも自分は弱い。いろんな病院へ行き、いろんな薬を飲んできた。それでも、4年ほど前から、薬に頼らず過ごせている。というか、勝手にやめた。やっていけている。

いま僕は、国が推し進めている事業に関わっている。詳しくは書けないけど、こんな規模のでかい仕事を、人生の内に経験できる人はごく僅かなはずだ。責任は重く、忙しいし、神経使うし、理不尽なことも山ほどあって、大変なんだけど(詳しく書けないのが歯がゆい)。それでも、やってこれている。


逃げてばかりではないはず。
逃げてばかりでないはずなのに、
眠りについたとき、たまに、あの夢を見てしまう。
やり残したことがあって、学校を卒業できない夢。

あの夢を見ないようになりたい。
あの夢を見てしまう自分が、本当に嫌だ。
だから、見ないようになりたい。



夢には、寝た時に見る「夢」と、
思い描く方の「夢」がある。

自分が描いた将来の夢

小学校の頃の卒業文集。将来の夢。かなり売れるゲームを作るゲームのプログラマー。小さい頃、両親が共働きで、自宅とは結構離れたじいちゃんばあちゃんちで過ごすことが多かった。そこで弟と2人で過ごした。家には、年の離れた従姉妹が家を出る前に使っていたスーファミがあって。周りに両親や友達がいないのは寂しかったけど、弟に寂しい思いはさせたくなかったから、よく2人でゲームをしていた。楽しい時間をつくることができるゲームを、人を笑顔にできるゲームを、自分はつくりたいと思った。

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いろいろ書くとあれだけど、
そういう部署は無くなりました。
自分が内定した後に。

まぁでもそんなことは
どうでもいい。

ゲームを作る人になれば、あの嫌な夢を見なくなるのか?とか、そういうことでもなくて。もう、ゲームには全く固執していない。仕事でなくてもいい。趣味で良い。自分が作ったモノ、コトが、良い評価をもらえたり、自分の感性が認められることが、一番嬉しい。

生きてる間、すごくなくてもいいし、仕事でなく趣味の範囲でも構わないから、そういうことをやっていけたらいいし、そういうことをやっている人たちと繋がっていたい。でも今は100%やりたいようにやれていない。細々としかできていない。

逃げていること。
自分に面と向き合うこと、選択肢や可能性を深いところまで探して、行動できるレベルまで落とし込むこと。やりたいことができる方向に進むこと。

20代中盤で、勉強したいことがあり、色々考えて準備もしたけど、やめた。仕事の忙しさもあるのかもしれないけど、それ以上に、今の職場では納得いかないことが多すぎる(書けない)。これをずっと我慢して、ないものにしようとしたけど、やっぱ続けたくない。そこにいる自分が嫌だから。


深く深く深く 自分の深層まで潜って。
やれることをやる。
面倒なことから逃げないように。

深海にあるものを見に行って。
その先に、綺麗な夢を見れるように。

そうやって時間を使っていきたい。




この記事で言いたかったのは、
「自分は辛くて苦しいです」ではありません。
弱い自分を肯定してほしいわけでもありません。

夜に勝手に落ち込むことも
明日が不安で眠れなくなることも
嫌な夢を見るのも
嫌な自分からも
卒業したくて、

< おどりば > を、いつか出るために
向き合わないといけなかったから
記事を書きました。

そして嫌な夢だけじゃなくて、
楽しい夢もたくさん見させてもらっている。
自分は大丈夫。

見させてもらった夢
小学校5,6年時の担任の先生より




運営のみなさん、すみません。
自分の勝手なお願いです。

この記事は、しばらくたったら、
自分で削除させてください。

2020.11.23 追記
この記事は、やっぱ残しておくことにしました。

ワタナベ

新潟県上越市生まれ。THEYELLOWMONKEYが好きです。

プロフィール

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  1. ニルン

    読みました。

    強迫観念からくるような夢は私も見ます!!
    そして私は今初めておどりばで書きますが(告白みたいに)
    大学院時代に研究が就職がどうでもよくなり、留年してます!!内定も棒にふりました。
    それからなんとか半年で立ち直り、就活、研究もでき、就職しました。
    しかし、就職してからも夜勤や超勤で体を壊す度に職を変えてきました。

    今でも研究室の夢から始まり、前の職場、先輩と話す夢を見ます、自分はまだ後悔があるんだ!!と思わせるように

    現状はおおむね満足ですが、
    多分、いま社会で私ももがいているから不安にもなり、強迫観念からくる夢をみると思い聞かせてます。

    ワタナベ君が今国が進めてるプロジェクトを頑張ってるのを応援したいですし、
    もう無理って転職を考えるのも肯定します。

    色々書きすぎてまとまり無くなってしまいましたが、私が思うに社会で生きていくのは思ったよりしんどいし、パワーが要ります。
    だからおどりばはホントに重要ですし

    ストレス感じたらまた飲み行きましょう、カラオケ行きましょう、オッサンを利用してください。